システムトレードってどんなもの?
FX投資家に人気のシステムトレード(自動売買)は、ある意味で「心ない」投資手法#FF8000なのです。仕事はテキパキと無駄なくこなせる人でも、株やFXとなると「なんで?」と思わず問いただしたくなる不可解な取引をしてしまう場合が少なくないようです。これは、実際の取引の場では「どんどん儲けたい」という欲望と、「もし損したらどうしよう」という恐怖という、相反する感情のコントロールを強いられるからです。自分のお金をつぎ込んでいることで、日常生活ではあまり受けにくい精神的な緊張が特に生じやすくなり、普段にも増して心理的なクセの影響を受けやすくなってしまうのです。
この心理的なクセの存在を理解し、排除する、または、その影響を和らげることが、株やFXで儲けるための必須条件と言っても過言ではありません。ただ、これをどうやって排除するのでしょうか? 「心を鍛えよう」これ、言うは易く行うは難し、ですよね。だいたいどうやって鍛えれば勝てるようになるのかわからないですよね。ならば、いっそのこと「心」つてヤツをなるべく排除して取引したらどうでしょう?心がなければ心理的なクセもない。この当たり前すぎる発想から生まれたのがシステムトレードなのです。システムトレードなら、心理的なクセを排除し、冷静かつ確率的な投資判断を行うことによって、安定的な収益獲得が可能となるのです。
一定のルールに従って機械的&継続的に売り買いする
システムトレードとは、「ある一定のル−ルに従って、機械的かつ継。続的に売買する投資手法」と定義することができます。もう少し具体的に表現すると、システムトレードとは、「売買ルールの組み合わせで構成された売買モデルが算出した売買シグナルに従って、機械的かつ継続的に売買を繰り返す投資手法」となります。
もう少し詳しくみてみましょう。売買モデルは次の3つで構成されています。
@仕掛けルール・・・いつ・いくらで買う(あるいは売る)のかを決める。
A手仕舞いルール・・・いつ・いくらで転売(あるいは買戻し)するのかを決める。
B建玉(たてぎょく)ルール・・・どれくらい投資するのかを決める。
つまり、売買モデルとは、売買ルールの集令体なのです。これらの売買ルールを組み合わせることにより、売買モデルが構築されます。売買ルールは時間帯や曜日、季節要因といった時間軸からのアプローチや、出来高などの需給面からのアプローチ、テクニカル分析からのアプローチなど、様々な視点から導きます(テクニカル分析については、後述します)。
なお、売買ルールの果曾体である売買モデルは、「トレ七アイングモデル」や「トレーディングシステム」、「売買システム」、単に「システム」など、様々な呼び方がありますが、当サイトでは売買モデルという呼び名で統一します。売買シグナルとは、売買モデルが発する売り時・買い時のサインということ。上に示した図例で言えば「当日の終値、が前日の終値より高くなった時が買いシグナル、当日の終値が前日の終値より安くなった時が売買シグナルになります。
システムトレードに役立つ「行動ファイナンス」入門コラム
「おそらくできない」から始まる画期的な経済学
トレードをしたことがある人ならば、恐らく全ての人が損失の経験をお持ちだと思います。また、損失には、「人間の心の弱さ」が原因の損失があるという点にも覚えがあるのではないでしょうか?「損切りできない」「思いつきで取引して損失を出してしまった」などなど。実は、人間にはこうした「損失を出しやすい心のクセのようなもの」があるのです。これについてはこの本でも第1章で説明していますが、これらの心のクセをうまく説明してくれるのが、「行動ファイナンス」という新しい経済字です。
行動ファイナンスとは、人の心の仕組みに基づいて、市場価格の変動などを説明しようとする学問で、2002年にダニエルーカーネマンがノーベル経済学賞を受賞したことで有名になりました。さて、この行動ファイナンスは、実際のトレードに役立つものなのでしょうか?
従来の経済学は合理的な経済人を想定
行動ファイナンスと一般的な経済字を比較した場合における最も大きな違いは、標準的な経済学は、人は合理的な計算や推論に基づいて行動を決定することを仮定しますが、行動ファイナンスでは、人の非合理性に注目しているところでしょう。標準的な経済学が仮定しているのは、完全に合理的な経済人です。こうした仮定のもとでは、人は個人の利益のみに基づき、短期的にも長期的にも決して自分の不利益になる行動は取りません。例えば、私たちのような現実の人間ならば「ダイエットしたいのに間食してしまった」と自分を責めることがありますが、完全に合理的な経済人であれば、このようなミスは決しておかしません。定めたダイエット目標を厳守し、t茸ミにカロリー計算をして、一切余計な間食はしません。もちろん、こうした仮定を設けることで、物事をキレイに説明できることもたくさんありますので、この仮定に基づいた理論が間違っているということにはなりません。しかし、この仮定のもとでは説明できない人の行動というのが現実にはたくさん存在するのです。
心のクセを理解することでトレードに勝てる方法を探る
行動ファイナンスの研究では、実験によって、人の経済行動にかかわる心理のクセを明らかにしてくれています。その研究結果によって、人がなぜトレードにおいて損をしやすいのか、という疑問のヒントを私たちは得ることができます。また、そういった心の作用を逆手に取ることで、利益を得られるトレード戦略についてもヒントを得ることが可能になります。行動ファイナンスの研究成果を紹介しつつ、人の心の仕組みを利用して儲けるにはどのような方法が考えられるのかといった点について考えていきます。これらをしっかりと理解すれば、システムトレードが自分の意思だけで行う裁量トレードと比較して、どのような強みを持っているのかということも理解できるようになるはずです。
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